実はあまり知られていないのですが、オーストラリアにはすごく多くの、そして多くの種類のアリがいます。
彼らの中には地面に巣穴を掘る種類もいますが、壁や床、モノの隙間に巣を作る種類もあって、特に後者は餌と住み家を求めて頻繁に家の中に侵入してくるのです。
こうした侵入は春から初夏に増えるのですが、まさに今日がその日でした。自宅の窓枠にある水抜き用の穴から家の中に、アリの大集団が侵入してきたのです。
普通なら殺虫祭を利用するのでしょうが、この方法は大量虐殺のようで気持ちのいいものではありません。なので、殺すことなく「自主的に帰ってもらおう!」ということで作ったスプレーがこちら。
<レシピ>
レモンマートルオイル:5%
レモンティーツリーオイル: 3%
ペパーミントオイル:2%
アルコール:90%
これらを容器に詰めてよく混ぜ合わせ、スプレーで使用します。レモンマートルもレモンティーツリーも、そしてペパーミントもその成分はアリが嫌う成分です。
余談ですが、このレシピは虫よけに似た構成になっていますが、レモンマートルはアリやコバエにはとても効果的なのですが、何故か蚊にはあまり効果はないようです。
で、このスプレーを内側からアリに向けて使用します。
「内側」というのはアリの出入り口に対しての話。自主的に帰ってもらうのですから、出入り口側を先にスプレーしてはいけません。アリの列をよく観察して、侵入先の末端から追い返すように、ゆっくりと時間をかけてスプレーするのです。このスプレーは殺虫剤ではないので、アリにかかっても死に至ることはないようです。
このとき、アリは列を乱して一気に出入り口の方向に向かって走り始めますので、そのまましばらく放置しましょう。時々、方向を間違えるアリもいますので、その時はスプレーを使って出入り口の方向にガイドすると良いでしょう。
過去に一度、間違って外側から先にスプレーしてしまい、逃げ場を失ったアリが屋内に大量に入り込んできたことがありましたので、注意してください。
今日の場合、スプレーをしてから30分後に侵入事件の現場に戻ると侵入者たちは撤収を終えていました。現場には死骸もありません。無事成功です。
なお、スプレーの効果の持続時間ですが、その後全く戻ってこなかったり、3日ほどで戻ってきたりとバラバラですので、あまり長期間の効果持続は期待できないかもしれません。しかし、作ったスプレーはアルコールたっぷりで腐敗する心配はありませんので、ちょっと多めに作っておいて、小さな侵入事件があった時などに、現場周辺でこまめに使用すると良いと思います。
【後日談】
今度は屋外に置いたゴミ箱に、前回の10倍以上と思えるアリの大規模侵入事件が発生。記事にあるスプレーが残っていたので、直接ゴミ箱の中に散布しました。結果、3時間後にはアリの完全撤退が完了していました。
簡単レシピではありますが、なかなか優秀な結果です。