
『苦手な香り・嫌いな香り それはあなたの体が必要としているから』というような説があるのだそうです。今回はこんな「不思議な説」を検証してみましょう。
嗅覚から入る情報は人にとって重要な情報の一つ。つまり体質に合わない香りや成分をここで嗅ぎわけることができる、と考えるなら拒否感を感じる香りが体に良い、という考え方には違和感を覚えませんか?
これは味覚でも同じことで、たとえば体に入れて危険だと感じる味や刺激を感じた場合、反射的に吐き出してしまうことと同じですね。
実際、ラベンダーオイルに香りが嫌いだという方を対象に簡単な実験をしてみたことがあります。
ラベンダーの香りを嫌う方はラベンダーオイルに多く含有されている成分「リナロール」に対してアレルギーがあるケースが多いということが広く知られています。この実験ではこうした体質の方(この方の場合、リナロールを多く含む精油に対して頭痛を伴う香りへの嫌悪感が見られます)に、リナロールをタップリ含んだブルガリア産のラベンダーオイルとリナロールの含有量が極端に少ないニュージーランド産のラベンダーオイルを同時に試してもらったところ、ニュージーランド産には全く拒否感・嫌悪感を感じない、という結果となりました。
つまりこの方の場合、体質に合わない成分を多く含有する香りを嗅覚で認識し、香りへの拒否感・嫌悪感という形でそれを現していたのです。
どうやら、『苦手な香り・嫌いな香り それはあなたの体が必要としているから』という不思議な説。単に購入者からの返品を断るための販売業者の口実・言い訳だったようです(笑)。
自分の嗅覚を信じましょう!

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