ティーツリーオイルと言えばオーストラリアのイメージなのですが、実のところ日本に輸入されているティーツリーオイルの多くは主にアメリカ企業などオーストラリア国外のブランドラベルが貼られています。
この理由は主にオーストラリアのティーツリー業界の力不足という一面がありました。生産力はあるのですが、小売商品として世界に販売する力が不足していた、といった構図です。そのため、以前までは、ほぼ当たり前に『ラベルはアメリカンブランドですが、中身はオーストラリア産』だったのです。
しかし最近、少し事情が異なってきました。その理由はアフリカや中国で生産され始めた安価なティーツリーオイルの流入です。(これは一般にあまり知られておらず、ティーツリーの名前だけでオーストラリア産だと思い込まれているケースが多いのです。)
これにより、従来、オーストラリアの厳しいティーツリーオイル品質基準を満たさないティーツリーオイルが異様な価格で市場のあふれることになりました。実際、オーストラリアの検査機関でこうしたオーストラリア国外ブランドのティーツリーオイルを入手して検査したところ、その結果は世界標準規格であるISOを満たさないものばかり・・・惨憺たる結果に終わったのです。
この結果にオーストラリアのティーツリーオイルの生産者業界はざわついたのですが、一方でオーストラリアではティーツリーオイルを他国から輸入することはほとんどありません。つまり厳しい品質基準を満たしたティーツリーオイルが当たり前に入手できるオーストラリア国内の一般消費者には全く影響がなかったため、結局、この話はこれ以上注目される事はありませんでした。
オーストラリアにはISOに基づく厳格な基準があり、その品質が厳しく管理されています。良質なティーツリーオイルを探すなら、オーストラリア産を扱うオーストラリアのメーカーの商品を検討すべき理由がここにあるのです。