近年、日本ではエッセンシャルオイルの価格が大きく上昇しています。これは為替レートの上で日本円が相対的に下がった「円安」の影響も含まれますが、これ以外にも複数の要因が挙げられます。
その1つは生産国での賃金と物価の上昇。たとえばここオーストラリアでの最低賃金の時給は2022年1月現在でおおよそ20ドルで日本円にすると1,640円。(正確には$20.33)。雇用者はこの金額の上にさらに個人年金積立分として10%を加算して支払わなければいけませんから、実質賃金は1,800円ほどになります。賃金が高い一方で物価も高く、たとえば2021年の国全体の平均的な住宅の価格なら5,000万円以上、賃貸住宅の家賃なら平均で4週間あたり1,872ドル・15万円以上にもなります。
もちろん、物価が高ければ蒸留に必要な燃料費なども含めてエッセンシャルオイルの製造に必要なコストも上昇します。事実、2000年頃と比較して2021年現在、ティーツリーオイルの生産者価格は物価上昇に比例して、(グレードにもよりますが)平均して2〜3倍にまで上昇しているのです。
2つ目の要因はアジア圏でのエッセンシャルオイルニーズの上昇です。以前であればヨーロッパやアメリカなどの有力エッセンシャルオイルブランド・メーカー向けの出荷が主だったのですが、最近ではアジア圏の各国からの引き合いが増えており、生産が追いつかないオイルも。自社(自国)への独占を意図してオイルだけでなく農園をそっくり買収する、といった荒業も出て、国際取引価格は上昇傾向にあります。
このような要因から上昇しているエッセンシャルオイルの価格は、これからもこの上昇傾向を維持することでしょう。
一方で、もし仮に、どこかで少し安価なオイルを見つけたなら、そのオイルが「安価である合理的な理由」があるのか、それが本当に「ラッキーな掘り出し物」なのかどうかを必ず確認してみましょう。
私たち、ティーツリーファームズはオーストラリアでの豊富な技術と経験、知識、人脈をもとに、お客様にフェアな国際価格で、良質なエッセンシャルオイルをお届けするメーカーであり続けます。
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