様々な理由で気持ちが落ち込んだり、不安定になっているような時に多用されることの多いアロマ。
エッセンシャルオイルに含まれる成分による沈静作用や、逆に適度な刺激によるリフレッシュ作用など、様々な面からのアプローチが注目されています。
どの香りが効果的なのかなど、ネットや書籍で調べれば多くの情報が見つかりますが、重視したいのはご自身の記憶とのリンク。どれだけ優れた沈静効果が知られている香りであっても、個人的に、その香りに不安や恐怖、不快な思い出などネガティブな記憶や印象がリンクしているようであれば、これを精神的な面でプラスに作用させることは困難です。
具体的な例として挙げられるのがコリアンダーの香り。日本においては悪臭で知られるカメムシが持つ独特の臭いに似ていることから、この臭いに悩まされた経験のある方を中心に拒絶感・不快感を感じる方が多いようです。
音楽に置き換えても同様のことが言え、辛い思い出とリンクしている曲なら、それがどれだけ軽快で明るい曲であっても、記憶と繋がっている限り、心地よく楽しむことは難しいですね。
このように、ちょっと落ち込み気味な不安定な気持ちを落ち着かせてくれる香りを選ぶ際には、そのオイルの化学的な構成成分といった面に加えて、その香りが自分に宿す記憶や印象とどのようなリンク・関係を持っているのかも重要視されるべきです。ネットや書籍に書かれている一般論的な情報だけに頼るのではなく、特にメンタルなアプローチに対しては自分自身が主体となって、気持ちに安定感をもたらす香りを選択することが重要と言えるのではないでしょうか。