ティーツリーのように一年のうちに何度もハーベストが行われる植物では分かりにくいのですが、1年に1回しかハーベストの行われない、例えばラベンダーなどではその香りと成分分析にその年の「作柄」が顕著に現れます。
過去15年ほどの中で、2010年に次いで2番目に優れた作柄になったのが今年2019年産のオーストラリア産タスマニアン・ラベンダーオイル。フローラルな香りの源泉となるリナロールの含有量が39.5%と、大変高い割合になりました。実際、解禁されたばかりの2019年産オイルの香りは青々しい、少し尖ったフレッシュな香りがある一方で、深いフローラル感のある香りが楽しめるエッセンシャルオイルに仕上がっています。
ブレンドと調香により、その香りを平準化・調整しているメーカーさんのエッセンシャルオイルでは気が付きにくい点ですが、毎年の作柄をそのままに、ワインのように商品化しているティーツリーファームズのようなエッセンシャルオイルメーカーでは、こうした毎年の作柄の変化を楽しむことができるのです。