業界では公然の秘密・ティーツリーオイルの価格差と品質について

小売店やオンラインショップなどを見て、ティーツリーオイルの価格には大きな違い・ギャップが有ることに戸惑われたお客様も多いのではないでしょうか。
そこで、一般のお客様はあまりご存知ない価格差の秘密についてご説明したいと思います。

 icon-arrow-circle-right 大きく分けられる「グレート」と「価格」

価格差の最も単純で大きな理由はオイルのグレード。一般的にお掃除などに利用される日用品グレードのオイルにはツンとする刺激成分「1,8シネオール」が多く含有されているため、香りを試すとすぐに違いがわかります。ティーツリーオイルの品質を定めた国際標準化機構(ISO)の条件を満たすだけの適度な抗菌成分が含有されているため、日常生活用途であれば十分な品質です。

一方で値段の高いのがプレミアムグレードのオイル。「1,8シネオール」の含有が抑えられているため、刺激が少なく、アロマテラピーなど主に香りを楽しむ用途で利用されます。香りの劣化の最も大きか原因となる酸化を抑制するために、鮮度管理も徹底され、同時に日用品グレードよりも抗菌成分の含有量も多いため、パフォーマンスの高さが魅力です。
当然ですが、Tea Tree Farmsのティーツリーオイルはこちらのプレミアムグレードのオイル。ですからアロマスクールなどでもしばしばご活用いただいています。

なお、グレードによるこうした顕著な価格差は日本のオンラインショップなどだけで見られるものではなく、オーストラリアでも同じ。
大きなドラッグストアでは店舗に複数のブランドのティーツリーオイルが販売されていますが、グレードの違いのよるこれらの価格差は時に2倍以上になります。

このようなグレードの違いによる価格差、そして香りを中心とした品質の違いは業界関係者や専門家を除き、あまり知られていません。そのため、「ティーツリーオイル」という名前だけで商品探しを行うと、これほどに大きな価格差が見られる事になるのです。

この違いを知ったお客様には是非、ティーツリーの生産地、オーストラリアから新鮮なプレミアムグレードのティーツリーオイルを出荷しているTea Tree Farmsで、良質なティーツリーの本当の香りを体験していただきたいと思います。

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2025年9月14日配信

●オーストラリア発●
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Tea Tree Farms便り (第293号)
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 こんにちは、ティーツリーファームズです!

  https://www.TeaTree.jp/
  https://shop.TeaTree.jp/

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◆今号のもくじ
(1)成分分析表と香りの難しい関係
(2)キュアスホホバオイル・オーストラリアから届く特別な一滴
(3)風邪予防のうがいにも使える、ティーツリーマウスウォッシュの作り方
(4)編集後記

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(1)成分分析表と香りの難しい関係

ティーツリーの近似種なのに、フローラルな香り。ロザリーナのオイルです。その別名は『ラベンダーティーツリー』。一般的なラベンダーオイルと同程度(40%前後)のリナロール成分を含有することから、枝葉から抽出されたにも関わらず、花のようなフローラルな香りが楽しめる珍しいエッセンシャルオイルです。
このロザリーナオイルですが、大きく分けて2系統の香りが存在します。1つはティーツリーファームズで出荷している、リナロール成分を多く含むタイプで北部地域で生産されているケモタイプです。そしてもう一つは南部地域で生産されているケモタイプで、リナロールと同程度にシネオール成分の含有があり、その香りは北部産とは大きく異なった、ややユーカリに似た香りです。
このように同じ種類の植物でも生産地域が異なればその成分構成が大きく変わり、香りにも大きな影響を与えることがあります。
一方で面白いのが、レモンティーツリーオイル。生産者によってネラールやゲラニアールといったシトラール成分の含有割合が40%台だったり60%台だったりと、比較的大きな違いが出るのですが、不思議と香りにはあまり差異を感じさせません。
エッセンシャルオイルにおいて成分分析表からその「香りの良し悪し」を判断することは難しい・・・専門家の間では常識として知られる事ですが、こうした事実からもこの難しさがご理解いただけることでしょう。

▽ロザリーナオイル

ロザリーナオイル


▽レモンティーツリーオイル

レモンティーツリーオイル

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(2)キュアスホホバオイル・オーストラリアから届く特別な一滴

ここ数年、オーストラリア産ホホバオイルは大規模農園の転作や深刻な人手不足の影響で生産量が減少しています。広大な農地を持つオーストラリアでは、より省力的で安定収益を見込める作物への移行が進んでおり、手間を掛けて生産されるホホバもその波に飲み込まれました。そのため日本への出荷量も限られつつあります。

それでもなお、オーストラリア産ホホバオイルが多くのファンに選ばれ続けるのは、その卓越した品質があるからです。ホホバオイルは人の皮脂に近いワックスエステルを豊富に含み、肌にすっとなじんでうるおいを与えます。しかも酸化しにくいため、長期間安定して使えるのも魅力。乾燥や敏感肌に悩む方にとっては、頼れる存在となっています。
Q’us(キュアス)のホホバオイルは、オーストラリアで採れた未精製のゴールデンホホバを贅沢に使用。自然の栄養をそのまま活かしたまま、受注後に製造・出荷する少量生産体制を採用しています。これにより常にフレッシュな状態をお届けでき、大量在庫に依存しないため品質保持にもつながっています。加えて、125mlと375mlの2サイズ展開や使いやすいポンプ式ボトルなど、日常のケアに取り入れやすい工夫も施されています。
さらに、香りを楽しみたい方にはフレグランスタイプもおすすめ。ラベンダーやゼラニウム、ブルガリアンローズ、ミント、ユーカリ、オレンジなど豊富なバリエーションを揃えています。スキンケア効果とともに、香りによるリラックスやリフレッシュを日常に取り入れることができ、毎日のケアが特別なひとときに変わります。

生産量が減少する今、オーストラリア産ホホバオイルの希少性はますます高まっています。だからこそ、キュアスはこれからも確かな品質を守り続けます。本物を求める方にとって信頼のできるブランドとして、肌へのやさしさと心を癒す香りの両方を叶える特別なオイルとして、これからもキュアスにご期待ください。

▽キュアス ホホバオイル

Q’usホホバオイルとは

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(3)オイルのこんな使い方はいかが?

●風邪予防のうがいにも使える、ティーツリーマウスウォッシュの作り方

口内炎や歯肉炎の予防や対策で活用されるティーツリーオイルを使ったマウスウォッシュ。しかし、使い方はこれだけではありません。
スタッフがオススメするのは風邪予防のための「うがい用」としての活用です。ちょっと喉に違和感を感じたときなどに早めに利用することで、それ以上の悪化させない効果が期待できるのです。とても簡単に作れますので、まずは気軽にチャレンジしてください。

【用意するもの】
1.ティーツリーオイル20滴
2.食塩 小さじ1〜3杯
3.水(ペットボトル入りの飲料水がおすすめ)
4.500mlの大きさのペットボトル

【作り方】
1.ペットボトルに半分ほどの量の水と食塩を入れてキャップを締めてよく混ぜあわせる。
2.食塩が溶けたら残りの水を加え、ティーツリーオイルを加えて混ぜあわせる。
コレだけで完成です。ガラガラうがいで風邪予防、クチュクチュうがいでお口のケアに使えます。ただし飲用はできません。

ティーツリーオイルは水に溶解しませんから、しばらく放置するとすぐに水面に集まって水と分離してしまいます。なので、使用する際には毎回ボトルをよく振ってオイルを撹拌してから使ってください。

▽ティーツリーオイル

ティーツリーオイル(プレミアム)

※このコーナーはオーストラリアで一般的に利用されているオイルの使い方を紹介しているものです。体質に合わない場合、思わぬ副作用が出る場合もございます。この情報のご利用にあたっては安全に留意し自己責任でご利用ください。ティーツリーファームズではこれによる事故・副作用などについて一切責任を負いません。

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(4)編集後記

最近、仕事でしばしば飛行機を利用しますが、気になるのは空気の乾燥。機内の空気はその湿度が20%以下と砂漠並みなのだとか。なので特に夜のフライトでは喉や鼻の乾燥を抑制できるマスクの着用が役立ちます。到着した先のホテルではティーツリーオイルを使ってガラガラうがい。以前には喉の痛みに困った事もありましたが、最近はこのティーツリー効果でしっかり体調管理ができています。

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Tea Tree Farms便りの記事を許可無く転載する事を禁じます。
Copyright(C) Tea Tree Farms Pty. Ltd.
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ティーツリー情報辞典(ティーツリーオイルの使い方)

ティーツリー情報辞典

ティーツリーオイルの使い方

8.ティーツリーオイルを使う

ティーツリーオイルはその強力な抗菌・殺菌効果から、怪我の際の傷口の殺菌や感染症(水虫やカンジダ)対策としてオーストラリアでは使用されています。ピュアオイルを使うケースもありますが、肌への直接の塗布は成分が強いため最近では15%〜20%程度に希釈された希釈オイル水溶化したオイルの利用が増えてきました。

こうした体への使用のほか、香りを楽しむアロマテラピーの分野でも人気があります。日用品用途のオイルなどは刺激が強く「薬臭い」と敬遠されがちですが、Tea Tree Farmsの商品にような、プレミアムグレード以上のレベルのオイルの場合、1,8シネオールの含有量が2%台と少なく、薬臭さを感じられることはあまりないと思います。また鮮度も香りに大きく影響しますので、香りを楽しむ事を目的にティーツリーオイルを購入する際には生産年などにも注意して下さい。

このほか殺菌効果を生かしてお掃除などにも使えます。机や家具、電話の受話器などの拭き掃除、窓のお掃除などにも活用いただけますほか、お風呂などのカビのつきやすい場所のお掃除にもお勧めです。
拭き掃除の場合、バケツに入れたぬるま湯に対して10滴ほどティーツリーオイルを加えて雑巾がけに使ってください。窓のお掃除などには(100mlのスプレーを作る事を前提にした量で)アルコール20ml、ティーツリーピュアオイル5mlを加えて混ぜ合わせ、最後に水を75ml加えてよく混ぜ合わせ(白く濁りますが問題ありません)スプレーをして拭き取ってください。

また、Tea Tree Farmsではさらに強力な抗菌・殺菌効果が活用できるティーツリー・抗菌エクストラクトもご用意しています。

9.ティーツリーオイルの抗菌効果

ティーツリーオイルの抗菌効果についてカビを実験を行った結果をご紹介します。

<実験方法>
カビが少し生え始めたパンを密封した容器に保存しカビの成長を観察する。
食パンですが、カビの付着が多いと予想される両端部分は除外し、真ん中の連続した3枚を選択しました。そしてこれらを1枚ずつプラスチック容器に入れて密封し、その後の経過を観察する方法をとりました。


上の画像は実験を始める前のパンの状態。3枚使用しましたが3枚とも空気に接していたフチの部分にカビが生えている状態で、真ん中部分にはカビがは生えていませんでした。

サンプルA
コットンにティーツリーオイルを3滴含ませたものをパンと一緒に密封しました。

サンプルB
ティーツリー より強い抗菌効果が期待されるティーツリー・オイルエクストラクト(現在の商品名はティーツリー・抗菌エクストラクト)を同様に3滴含ませたものをパンと一緒に密封しました。

サンプルC
何も加えない状態でパンだけを密封しました。

この状態で5日間、室温で保管し経過を観察しました。なお、途中2日目に容器を誤って開封してしまい容器内に気化して広がっていたオイルの成分が散逸してしまった可能性があったため、各3滴ずつオイルをさらに加えました。

<実験結果>


サンプルC 何も加えずに密封
上の画像は5日目のもので何も入れていないパンの様子。当初カビのあったフチの部分のカビも大きく成長し、カビの無かったパンの真ん中部分にもカビが広がっている様子が観察できます。


サンプルA  ティーツリーオイルを加えて密封
上の画像は5日目のサンプルAの様子。ティーツリーオイルをドロップしたコットンを入れて密封したものです。フチの部分のカビには広がりがありましたが、真ん中の部分にはカビが生えていません。ティーツリーオイルの成分によりカビの活動が抑制されたことが観察できます。



サンプルB ティーツリーオイル・エクストラクトを加えて密封
上の画像は上の2つと同じ5日目のサンプルBの様子。ティーツリーオイルの抗菌成分を濃縮した「ティーツリーオイル・エクストラクト」をドロップしたコットンを入れて密封したものです。ティーツリーオイルを密封したものよりもさらにカビの活動が強く抑制された様子が観察できます。こちらも真ん中の部分にはカビは全く生えてきておらず、カビがコットンに含まれるティーツリー・抗菌エクストラクトの成分に近づけない様子がよくわかります。


今回のこの実験から、ティーツリーオイルの抗菌効果、そして抗菌成分を濃縮したティーツリーオイル・エクストラクトのさらに強力な抗菌効果が見えてくるかと思います。

補足:本実験において使用しています「ティーツリーオイル・エクストラクト」はその商品内容を一部変更し、同等品の「ティーツリー・抗菌エクストラクト」として出荷しています。


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ティーツリー情報辞典(ティーツリーの品質)

ティーツリー情報辞典

ティーツリーの品質

5.品質の見分け方

ティーツリーオイルの品質についてはISO基準によって定められています。この規格は2017年に改定されて、従来よりも更に厳しくなりました。
オーストラリアで生産されたティーツリーについてはほとんどがこの基準値を満たしている一方で、オーストラリア国外で生産されたオイルの一部ではこのISO基準を満たせないオイルが多く存在するようになっています。

品質を見極めるポイントとしては肌への刺激成分となる1,8シネオールの含有量が5%以下、殺菌効果のある成分であるテルピネン-4-オールが30%以上のスタンダードグレードのレベルを満たしているかをチェックすれば良いでしょう。

また、香りを楽しむ用途においてはやはりオイルの鮮度にもこだわっていただきたい。『薬くさい』ともいわれるティーツリーの香りですが、この原因の多くは酸化による劣化によるところが大きく、適切に管理された鮮度と品質の高いティーツリーの香りを知れば、このようなイメージはたちまち払拭されることでしょう。

6.市販商品の品質レベル

アロマテラピー用として販売されているティーツリーオイルではプレミアムグレードのオイルが採用されています。そのため、日用品用途(殺菌やお掃除などの目的で使用)として売られているものと比較して、香りも成分構成も優れています。

日本ではまだこれらの区別が十分に認知されていないため、お掃除用グレードのオイルをアロマテラピーで利用しているケースもあるようですが、刺激が強く、鮮度管理も充分でないため、好ましい利用ではありません。

これらの商品の決定的な違いは香りです。刺激成分となる1,8シネオールの含有量からくるツンとくる香りの強弱、そして鮮度の面での香りの変化でグレードを知る事ができます。

関連資料:業界では公然の秘密・ティーツリーオイルの価格差と品質について

なお、Tea Tree Farmsの商品はプレミアムグレードの品質を最低限の基準としています。また、生産地オーストラリアよりお客様に直送させていただく事により、常に鮮度の高いティーツリーオイルをお届けしています。

7.ケモタイプ精油

「Tea Tree Farmsのオイルはケモタイプ精油ですか?」 というお問合せを時折いただきます。
『ケモタイプ=高品質精油』といった形で誤解があるようですので説明させていただきます。

ケモタイプとは同じ種類の樹木から異なった成分構成のオイルが抽出される事があり、これを分類するための表示の事になります。例えばニアウリとネロリーナという成分構成の全く異なる2種類のオイルは、どちらも同じ「Melaleuca quinquenervia」という樹木から抽出されます。品種の改良などを経て特定の成分が多く含まれる固体だけを集めればそれが一つのケモタイプを構成します。

ティーツリーオイルが抽出されるティーツリーの木の場合はテルピネン-4-オールという成分が多く含まれ、1,8シネオールの含有量が少ないケモタイプですからMelaleuca Alternifolia(メラルーカ・アルテルニフォーリア)テルピネン-4-オール ケモタイプと表記する事ができます。しかしながら、現実にはこのタイプのオイルが抽出されるティーツリーにしか商品価値がないため、他のケモタイプからはオイルは生産されず、ケモタイプ表示の必要性がありません。
なお、ケモタイプ表示が必要なニアウリなどのオイルの場合、Tea Tree Farmsではケモタイプ表示をしています。


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ティーツリー情報辞典(ティーツリーオイル)

ティーツリー情報辞典

ティーツリーオイル

3.ティーツリーの畑

現在、オイルを採取するためのティーツリーのそのほとんどは畑で栽培されています。果樹ではなく、樹木そのものを作物として収穫する畑というのは珍しい存在ですね。
もちろん「木」ですから、もし数年間収穫しなければ木は10メートル以上に成長し、畑は森になってしまいます。

刈り取った後のティーツリーの様子

ティーツリーは元来、流域に自生している植物ですので肥料や農薬はほとんど必要ありません。一方で重要になってくるのは畑の除草。ティーツリーの収穫では機械を使ってティーツリーの木を地表からわずか5センチから10センチのところでバッサリと幹ごと刈り取ってしまいます。ここまでバッサリ刈り取るのですから雑草が多く生えた畑から生産されるオイルには多くの雑草のエッセンシャルオイルが混ざる結果となり、オイルの品質は必然的に大きく下がってしまうのです。
除草には除草剤を使う農家があるほか、薬剤を避けて牛や馬などを畑に入れて雑草を食べさせてしまう農家もいます。ちなみにティーツリーの木は美味しくないらしく、牛や馬は全く食べようとはしません。

畑の規模は小さくても100エーカー(約12万2千坪)位の大きさからになりますので、管理は容易ではありませんが、畑の様子を見ればそこから生産されるオイルの品質が一目でわかります。


4.ティーツリーオイルの作り方

ティーツリーオイルは水蒸気蒸留という方法で抽出されます。具体的な作業ですが、まず大型の蒸し器を使って刈り取ったティーツリーを蒸し上げ、その蒸気を集めます。集めた蒸気を冷却しタンクに集めるとオイルと水は分離しますから、ここからこのオイルの部分だけを抽出します。このオイルを更にろ過して不純物を取り除いた後、品質検査が行われ、製品となります。

この水蒸気蒸留ですが、移動式の蒸留器を使って刈り取ったあとに畑でそのまま蒸留しまう方法があるほか、大規模な蒸留施設に持ち込んで蒸留する場合の2種類の方法があります。

オイルの蒸留には蒸す時間や温度などの面で極めて専門的な知識が必要です。なぜならオイルは様々な成分が混ざり合ってできているから。
蒸留タンクには気化しやすい成分から順番に成分が集まってきます。適切な時間を越えて長時間蒸留をすればその分、量的な面で抽出できるオイルは増えますが、商品として好ましくない成分の含有量が高まり、品質は低下してしまうのです。

 


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ティーツリー情報辞典(ティーツリーとは)

ティーツリー情報辞典

ティーツリーとは

1.ティーツリーの木

Tea Tree(ティーツリー)は、オーストラリアの樹木で学名をMelaleuca Alternifolia(メラルーカ・アルテルニフォーリア)と言います。野生では沼沢地帯に繁殖し、樹高は最大で6~7メートル程になります。名前から「お茶」の木を連想しがちですが、これらは全く別の樹木になります。

日本語ではティートリー、ティートゥリーなどとも表記されているこの植物はオーストラリア大陸の東海岸、ニューサウスウエールズ州北東部からクィーンズランド州南部までを中心とした川沿いの湿地帯が主産地で、この地域で生産されるティーツリーから作られるオイルが最高品質とされています。湿地帯とはいっても冬場のぬかるみとは対照的に夏場には地割れがするほど乾燥する、厳しく苛酷な自然環境で生育しています。

注意していただきたいのが、「ティーツリー」の名でまったく別の植物が存在することです。代表的なものはマヌカハニーで有名なニュージーランドのマヌカであり、香りも抽出されるオイルの成分構成面でもまったくの別物になります。そのため、これらの混同を避けるためにティーツリーオイルとは呼ばずに学名から「メラルーカオイル」と呼ぶケースもありますが、実はメラルーカ種の他の植物からも(たとえばニアウリやロザリーナなど)まったく香りも成分も異なるオイルが生産されている事から、これも適切な呼び名ではありません。

ややこしい話ですが、ここで語る「ティーツリー」を探す際にはMelaleuca Alternifoliaという学名が表記されている事を確かめるのが一番の早道です。

2.ティーツリーの歴史

ティーツリーの名前の由来は昔、オーストラリア大陸を西洋人として発見したキャプテンクックがその葉をお茶代わりとして飲用したため、と広く言い伝えられていますがその真偽を含めて実際のところよくわかっていません。
ただ、かなり古くからオーストラリアの原住民であるアボリジニが薬用として用いていた事が知られており、人間との付き合いは比較的古いものと推測されています。

西洋医学においては1925年、オーストラリアニューサウスウエールズ州政府の科学者、アーサー・ペンフォールド氏による3年間にわたる試験の結果、このTea Tree(ティーツリー)オイルが当時の主要な抗菌剤であった「石炭酸」の3倍以上の強力な抗菌性があることを証明・公表したことから各国で医学上の研究が進み、純自然薬としてのTea Tree(ティーツリー)はオーストラリア、ドイツ、イギリス、アメリカなど多くの国の医学・薬学会に報告されることになりました。また、こうした事からオーストラリア軍兵士が過去の世界大戦時に医薬品として持ち歩いた事も知られています。

その後、抗生物質の誕生により一時、注目を失いましたが、抗生物質耐性菌の発見や自然薬への関心の高まりから昨今、再び注目を集めるようになりました。Tea Tree(ティーツリー)オイルは48種以上の有機化合物を含む複雑な物質で構成され、殺菌消毒に有効なテルピネン-4-オールを30%以上(ティーツリーファームズの商品は更に高い数値で36~45%)も含んでいます。これらの有機化合物の相乗効果により皮膚の炎症の治療から、切り傷・擦り傷、関節炎や筋肉痛、そして水虫やカンジダといった感染症にまで効果のある「体に優しい自然薬」としてオーストラリアをはじめ世界各国でその価値が認められ、輸出されるようになりました。


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ティーツリー情報辞典(もくじ)

ティーツリー情報辞典

もくじ


■ティーツリーとは■

1.ティーツリーの木
2.ティーツリーの歴史


■ティーツリーオイル■

3.ティーツリーの畑
4.ティーツリーオイルの作り方


■ティーツリーの品質■

5.品質の見分け方
6.市販商品の品質レベル
7.ケモタイプ精油の話


■ティーツリーオイルの使い方■

8.ティーツリーオイルを使う
9.ティーツリーの抗菌効果



もくじ  icon-angle-double-right  進む

出荷商品成分分析表:レモンマートル


出荷商品成分分析表

Lemon Myrtle (レモンマートル)

 

学 名: Backhousia citriodora
生産国: オーストラリア
抽出部位: 枝葉
抽出法: 水蒸気蒸留

バッチナンバー BC-095/20

成分名称 AS4941基準値(%)
6-methyl-5-hepten-2-one 1.46 微量 – 2.9
2,3-dehydro-1,8-cineole 0.47 微量 – 0.9
myrcene 0.50 微量 – 0.7
linalool 0.60 微量 – 1.0
exo-isocitral 0.38 微量 – 2.0
citronellal 0.19 微量 – 1.0
cis-isocitral 2.13 微量 – 2.7
trans-isocitral 3.02 微量 – 4.3
neral 39.00 32.0 +
10 geranial 47.70 44.0 +
CITRAL Total ( 5,7,8,9,10の合計値 ) 92.23 85.0 +

基準値はAS4941-2001です。

今日現在、出荷しているオイルの成分分析は上記のようになっております。
オイルは一定周期で入れ替わっており、ロットが変わりますと成分内容も若干変化いたします。ご注文いただいた時期によっては上記成分と若干異なる商品がお手元に届く場合がありますので商品に添付させていただいた品質証明書のバッチナンバーで御確認ください。

 

出荷商品成分分析表:レモンユーカリ


出荷商品成分分析表

Lemon Eucalyptus (レモンユーカリ)
<100mlボトル>

 

学 名: Eucalyptus Citriodora
生産国: オーストラリア
抽出部位: 枝葉
抽出法: 水蒸気蒸留

バッチナンバー EC-075/25

成分名称
alpha-pinene 0.4
beta-pinene 0.6
myrcene 0.2
limonene 0.2
1.8-cineole 1.2
gamma-terpinene 0.2
terpinolene 0.1
linalool 0.5
isopulegol 6.5
10 citronellal 74.7
11 citronellol 7.7
12 citronellyl acetate 0.8
13 beta-caryophyllene 0.7
 物理的特性
 比重 @20℃ (基準値: 0.860 〜 0.870) 0.867
 屈折率 @20℃ (基準値: 1.450 〜 1.456) 1.454
 旋光性 @20℃ (基準値: -1.0° 〜 +3.0°) +0.5°
今日現在、出荷している100mlボトルのオイルの成分分析は上記のようになっております。
オイルは一定周期で入れ替わっており、ロットが変わりますと成分内容も若干変化いたします。ご注文いただいた時期によっては上記成分と若干異なる商品がお手元に届く場合がありますので商品に添付させていただいた品質証明書のバッチナンバーで御確認ください。

出荷商品成分分析表

Lemon Eucalyptus (レモンユーカリ)
<50mlボトル>

 

学 名: Eucalyptus Citriodora
生産国: オーストラリア
抽出部位: 枝葉
抽出法: 水蒸気蒸留

バッチナンバー EC-074/24

成分名称
alpha-pinene 0.15
beta-pinene 0.52
myrcene 0.02
limonene 0.15
1.8-cineole 0.48
gamma-terpinene 0.10
terpinolene 0.06
linalool 0.33
isopulegol 6.35
10 citronellal 71.93
11 citronellol 6.05
12 citronellyl acetate 1.14
13 beta-caryophyllene 0.94
 物理的特性
 比重 @20℃ (基準値: 0.860 〜 0.870) 0.869
 屈折率 @20℃ (基準値: 1.450 〜 1.456) 1.453
 旋光性 @20℃ (基準値: -1.0° 〜 +3.0°) +0.1°
今日現在、出荷している50mlボトルのオイルの成分分析は上記のようになっております。
オイルは一定周期で入れ替わっており、ロットが変わりますと成分内容も若干変化いたします。ご注文いただいた時期によっては上記成分と若干異なる商品がお手元に届く場合がありますので商品に添付させていただいた品質証明書のバッチナンバーで御確認ください。

 

出荷商品成分分析表:ティーツリー <50mlボトル>


出荷商品の成分分析について
本成分表は現在、現在出荷をさせていただいておりますティーツリー・プレミアムブレンドオイルの品質をお客様にご確認いただき、安心してお求めいただく為に掲載をさせていただいております。
本商品がその成分上、国際品質基準(ISO4730)を満たした高品質なオイルである事をご確認いただけます。
なお、本商品はオーストラリア郵便による厳正な審査により、最新の国際航空輸送の基準(危険物輸送制限に抵触しない)を満たしていることを確認していますので、安心してお求めいただけます。

出荷商品成分分析表

Tea Tree (ティーツリー・プレミアムブレンド)
<50mlボトル>

 

学 名: Melaleuca alternifolia+Melaleuca quinquenervia
生産国: オーストラリア
抽出部位: 枝葉
抽出法: 水蒸気蒸留

バッチナンバー TT-M213/25

成分名称 含有量(%) ISO4730基準値(%)
alpha-pinene 2.33 1 – 4
sabinene 0.11 微量 – 3.5
alpha-terpinene 8.51 6 – 12
para-cymene 2.65 0.5 – 8
limonene 0.91 0.5 – 1.5
1.8-cineole 2.35 微量 – 10
gamma-terpinene 18.86 14 – 28
terpinolene 3.05 1.5 – 5
terpinen-4-ol 36.64 35 – 48
10 alpha-terpineol 2.76 2 – 5
11 aromadendrene 1.09 0.2 – 3
12 delta-cadinene 0.90 0.1 – 3
13 ledene 1.02 0.2 – 3
14 globulol 0.27 微量 – 1
15 viridiflorol 0.11 微量 – 1
 物理的特性
 比重 @20℃ (基準値: 0.885 〜 0.906) 0.886
 屈折率 @20℃ (基準値: 1.475 〜 1.482) 1.477
今日現在、出荷しているオイルの成分分析は上記のようになっております。
オイルは一定周期で入れ替わっており、ロットが変わりますと成分内容も若干変化いたします。ご注文いただいた時期によっては上記成分と若干異なる商品がお手元に届く場合がありますので商品に添付させていただいた品質証明書のバッチナンバーで御確認ください。
※ISOの基準値は2017年の改定値です。