
優れた抗菌効果で知られるティーツリーオイルですが、病原菌・バクテリアだけでなく、水虫などの原因として知られるカビ・真菌に対しても強力な効果があります。
もちろん、お部屋のカビにだって効果的。
この記事では研究によって具体的に知られている真菌(カビ)の名称と、効果が認められた最小発育阻止濃度(MIC:minimum inhibitory concentration)についてまとめられたデータを論文『Melaleuca alternifolia (Tea Tree) Oil: a Review of Antimicrobial and Other Medicinal Properties (, , )』から抜粋・翻訳して、それぞれの真菌に関する情報のリンクと共にご紹介します。
水虫菌(白癬菌)など、ほとんどのケースでティーツリーオイルが1%未満の濃度での、十分な抗真菌効果が確認できます。
それぞれの数値についての根拠となるデータについては、論文にリファレンスとして記載されていますので、そちらを参考にしてください。
論文の英語原文はこちらのリンクから確認いただけます。
| Fungal species | % (vol/vol) | 
|---|---|
| MIC | |
| Alternaria spp. アルテルナリア属菌  | 
0.016-0.12 | 
| Aspergillus flavus アスペルギルス(コウジカビ)  | 
0.31-0.7 | 
| A. fumigatus アスペルギルス(コウジカビ)  | 
0.06->2 | 
| A. niger アスペルギルス(コウジカビ)  | 
0.016-0.4 | 
| Blastoschizomyces capitatus ブラストシゾミセス  | 
0.25 | 
| Candida albicans カンジダ・アルビカンス  | 
0.06-8 | 
| C. glabrata カンジダ・グラブラータ  | 
0.03-8 | 
| C. parapsilosis カンジダ・パラプシローシス  | 
0.03-0.5 | 
| C. tropicalis カンジダ・トロピカリス  | 
0.12-2 | 
| Cladosporium spp. クラドスポリウム属菌  | 
0.008-0.12 | 
| Cryptococcus neoformans クリプトコッカス・ネオフォルマンス  | 
0.015-0.06 | 
| Epidermophyton flocossum エピデルモフィトン  | 
0.008-0.7 | 
| Fusarium spp. フザリウム属菌  | 
0.008-0.25 | 
| Malassezia furfur マラセチア・ファーファー  | 
0.03-0.12 | 
| M. sympodialis マラセチア菌の一種  | 
0.016-0.12 | 
| Microsporum canis イヌ小胞子菌・白癬菌の一種  | 
0.03-0.5 | 
| M. gypseum 白癬菌の一種  | 
0.016-0.25 | 
| Penicillium spp. 青カビ  | 
0.03-0.06 | 
| Rhodotorula rubra ロドトルラ  | 
0.06 | 
| Saccharomyces cerevisiae サッカロミケス(出芽酵母)  | 
0.25 | 
| Trichophyton mentagrophytes 白癬菌・水虫菌  | 
0.11-0.44 | 
| T. rubrum 白癬菌・水虫菌  | 
0.03-0.6 | 
| T. tonsurans 白癬菌・水虫菌  | 
0.004-0.016 | 
| Trichosporon spp. トリコスポロン属菌  | 
0.12-0.22 | 
この記事の一つ前の記事では病原菌として知られるバクテリアに対する同様のデータをご紹介していますので、そちらも参考にしてください。

			
			
			
			
			
			
			
			
			
			