ティーツリーを使ったフットオイルで水虫予防


水虫の原因は白癬菌と呼ばれるカビの一種です。
カビなので梅雨時期や夏の汗ばむ時期のほうが多そうなイメージなのですが、実は冬にも厚手のソックスやブーツなどを長い時間着用することが多いこともあって、白癬菌が増殖しやすくなるのです。寒さで帰宅後に裸足になる時間が少ないことも影響しているのでしょうか。
つまり水虫予防の対策は季節を問わず有効であり、こんな水虫対策に活用できるのがティーツリーオイルを活用したフットオイルなのです。

研究データによると、水虫菌(白癬菌)の増殖を抑えるために必要なティーツリーオイルの濃度はわずか0.1%。
つまり汗で流されたり、希釈にムラがあること考慮しても、ティーツリーオイルの濃度が1%のフットオイルを作ったとすれば、その抗菌力の上では全く問題のない濃度と言えるでしょう。

使い方はとても簡単で、外出時に靴下を履く前に足の指周囲に塗布しておくだけ。ティーツリーオイルには揮発性がありますので、履いているだけで同時に靴の中にも拡散しますから、靴の中の水虫菌対策にも効果が期待できます。
嬉しいのは同時に足のニオイの原因となる雑菌の増殖抑制効果があること。これにより、靴や足の消臭とニオイ予防にも効果が発揮されることになります。
さらに、入浴後の就寝時にフットマッサージオイルを兼ねて使用すれば水虫や爪水虫予防にも効果が期待できます。

フットオイルの作り方は簡単で、ティーツリーオイルをマカデミアナッツアーモンドオイルで100倍に希釈するだけ。つまり100mlのキャリアオイルにスポイトで計量した1mlのティーツリーオイルを混ぜるだけでオッケーです。この場合の濃度は正確には0.99%ですが誤差の範囲です。
もし、自作が面倒な方はアーモンドオイルを使った1%希釈オイルの利用が便利です。

すぐにできる、ティーツリーオイルを使った花粉対策


ティーツリーオイルに知られているのが、呼吸を楽にしてくれる効果。
シネオール成分に由来するユーカリオイルの呼吸改善効果とはまた別で、テルピネン4オールなどの成分に由来する改善効果です。
あくまでもその場の対症療法ですが、即効性があり、花粉症の症状を素早く抑制してくれます。

<使い方 その1>
ティッシュペーパーを4つ折りにし、ティーツリーオイルを1〜2滴ドロップ。オイルを滴下した面を外側にし、口元に軽く当てて、ゆっくり吸入する。
注意点は急に強く吸入するとむせてしまうことがあること。ゆっくりと少しづつ呼吸を進めてください。また、オイルを滴下した面を口元に当てると強い刺激を感じますので、必ず外側にして使用するようにしましょう。

使用に慣れてきた場合、このようにして作ったティッシュペーパーをマスクの内側に挟んで使用する事もできます。

<使い方 その2>
お湯を入れたマグカップにティーツリーオイルを3〜5滴ほど滴下しその蒸気を吸入する方法。この場合もゆっくりと吸入を始めることが重要です。なお、目に少し刺激を感じる場合がありますので注意してください。

これらの方法で使用するティーツリーオイルですが、希釈されていないエッセンシャルオイルがお勧め。その理由は水溶性のオイルなどと比べて揮発性が高く、吸入に使用しやすいから。
一方で、他社様の商品ではアルコールを使って水溶化したり希釈しているティーツリーオイルもあります。こうした商品はこの方法での使用には適しません。

喘息の方には使用に適さない場合がありますのでご注意ください。

食用油でアロマやコスメのキャリアオイルの代用って、できる?


例えばアーモンドオイルマカデミアナッツオイルなど、アロマやコスメ用のキャリアオイルとして販売されている一方で、食用オイルとしても安価に販売されている、そんな植物油があります。
『もしかして、これって代用できるの?』と思った方、いますよね?

食用オイルはもちろん徹底した衛生管理のもとで生産されていますから安全性も高いですね。一方でアロマやコスメ用との違いは、オイルの粘性や香りの強さです。精製過程を加えることで、これらを抑制し、さらに劣化しやすい部分を除去することで保存期間を長くしたという点が主な違いになります。
ということで、基本的に食用オイルはキャリアオイルとして代用することが可能です。
ティーツリーオイルやラベンダーオイルなどを応急用に希釈してピンポイントで使用したい場合などではキッチンの食用油が選択肢です。

一方で、全身に使用するマッサージオイルやスキンケア用のオイルを自作する場合には適しません。その理由は粘性が高いため,ベトつき
感が強いこと、食用油としての油の香り(油臭さ)が強いこと、そして腐敗・劣化が進みやすいこと、等が挙げられます。
また、オイルの種類によっては食用では問題ないものの、肌に塗布することでスキントラブルの原因となる成分が含まれているケースもあります。

エッセンシャルオイルを希釈するキャリアオイル。たとえばマッサージオイルであれば全体の98%程度がキャリアオイルになりますのでまさにこれこそが『主成分』。だからこそ、キャリアオイルは品質にこだわって選択すべきオイルと言えます。
食用油での代用はあくまでも応急用の代替手段などとして考えたほうが良いでしょう。

緊急時・切り傷などの外傷に対するティーツリーオイルの活用


ティーツリーオイルが、かつてオーストラリア軍の常備薬として用いられた事は有名な話です。事実、切り傷やすり傷など、皮膚の外傷に対して、現在も家庭で用いられています。

具体的な使われ方ですが、一般的なのは、これらの傷口に対してピュアオイルや希釈されたオイルを直接塗布する方法。綿棒などがあればより良いのですが、緊急時であれば指先やティッシュペーパーなどを使ってそのまま塗布されます。
これはあくまでも、緊急時における消毒と麻酔効果を期待してのものであり、必要に応じて医療機関等で治療を受ける事を忘れてはいけません。

また希釈のないオイルを利用する場合、当然ですがその濃度は大変高いものとなります。優れた消毒・殺菌効果はむしろ逆に強すぎる場合があり、肌が赤くなったり湿疹などの症状を示す場合もあります。そのためこうした場合には広範囲に塗布するのではなく、できるだけ必要な箇所にピンポイントで利用するのがコツと言えるでしょう。

緊急時に希釈して使用する場合、ティーツリーオイルの濃度が10〜20%程度になるようにするのが目安です。その場にキャリアオイルがない場合にはオリーブオイルやサラダオイルなどの食用油が代替になります。(ベトつきが多く匂いも気になりますが大丈夫です)

緊急時の豆知識として覚えておいていただければと思います。

夜、咳が止まらない・・・そんな風邪にディフューザーを使って呼吸改善


夜になると咳が止まらない・・・そんな風邪の症状ってよくありますよね。
こんな症状を改善するために、実は以前から私達スタッフの間ではずっと使っている方法なのですが、今まで機会がなくご紹介していなかった利用方法がありましたので、今回公開したいとします。

利用するものは芳香用の超音波式ディフューザーとティーツリーオイル。さらにユーカリオイルがあればもっと良いですね。ユーカリはシネオール成分の含有が多いブルーマリー種やラディアータ種、グロブルス種を選択してください。ちなみにレモンユーカリはこの成分をほとんど含んでいませんので適しません。
精油の配合ですが、ブレンドする場合はティーツリーオイル7割、ユーカリオイル3割程度が目安です。ティーツリー以外にティーツリー・抗菌エクストラクトを利用する方法もあり、このほうが抗菌成分の濃度は高まります。
より簡単に使いたい場合には、抗菌エッセンシャルオイル『メディフレグランス』のユーカリ・ブルーマリーオイルの利用がオススメです。

ディフューザーは就寝している枕の近く、顔の近くに直接ミストが降りてくるような場所に設置します。ミストが散逸してしまわないように風のない部屋で使用します。オイルの量ですが、機器とお部屋の広さによりますが、通常より少し多めに使うと良いでしょう。
私達の場合は100mlの水が入れられるタンクを備えて、3時間の連続運転ができる機器を使って20滴のオイルを加えて使用しています。なお、噴霧量が安定するように、バッテリー式ではなくコンセント式の機器の使用がお勧めです。

この方法で、就寝中に精油を含んだミストを緩やかに吸入することになります。
私達の場合、この方法で咳が止まり、シネオールの成分で喉や鼻のグズグズした症状が緩和されることで睡眠が大幅に改善しました。ただし、ティーツリーの抗菌成分による具体的な効果については証明する方法がなく、明らかにできませんが、アメリカ国立衛生研究所の一部門である国立医学図書館のデータではティーツリーオイルによるマイコプラズマ肺炎菌を不活性化しその増殖を抑える効果が発表され、吸入による利用の効果が示唆されていることから、この効果を期待しての利用であることをご理解ください。

なお、注意点は噴霧後に再度利用する場合です。浄化されている飲用水を利用する場合には24時間程度はタンクに水を継ぎ足して使用することは可能ですが、これを超える場合にはタンク内での雑菌の増殖を防止するために、ずべて排水してタンク内の水をすべて入れ替えるようにしてください。

予防の季節・エッセンシャルオイルを空間の抗菌に利用するコツ


ティーツリーオイルをはじめとして、エッセンシャルオイルには優れた抗菌効果を示すものが多くあります。これらはそれぞれに異なる成分に依存しているので、ブレンドで組み合わせることでその抗菌力を複合的に強化することも可能です。
さて、こんなエッセンシャルオイルですがでは実際に抗菌を目的に活用するとなると、その方法に戸惑う方も多いようです。

ディフューザーを使って拡散・・・こんな方法を私達はオススメしていますが、これにも実はコツがあります。
まずは拡散力。リードディフューザー(串のようなものをボトルに立てて香りを拡散する方法)のように、動力を使用しないで拡散する方法では、適度に香りは拡散できますが、空間に対しての抗菌を期待できるほどの量を拡散することはできません。
そこで、超音波式のディフューザーになりますが、これも噴霧量の少ない、チョロチョロとミストが出てくる程度の機器の場合、使用する空間の広さにもよりますが、香りを楽しむには十分かもしれませんが、やはり抗菌成分の拡散力には不足していることが多いようです。こうした問題はスタイリッシュで背の高いデザインの機器に多く、実用性を考慮するとこうしたデザイン性よりも噴霧・拡散量の多さと、連続運転を考慮するうえでタンクの容量が大きい機器であることを重要視して選択することが重要と言えます。
なお超音波式の機器は電気の消費量が大きいため、十分な拡散力を期待する場合にはバッテリーで動くコードレスタイプよりも電源に接続するタイプの選択が必要です。

このほか、エッセンシャルの使用に対応した加湿器の使用も選択肢です。ただし、加湿器の場合、空気の吸入口部分に設置されたフェルトなどにオイルを滴下するタイプではなく、オイルをタンク内に直接投入できるタイプを選択することが重要です。

使用するエッセンシャルオイルは水溶性のものではなく、撹拌されたオイルの粒子が高い濃度のまま(=強い抗菌力を保った状態)水に溶解しない状態で広く細かく拡散される事が重要です。
ブレンドに迷った場合には抗菌エッセンシャルオイル『メディフレグランス』の利用がお手軽で、オススメです。

【研究データ】ティーツリーオイルでマイコプラズマ肺炎菌を不活性化


マイコプラズマ肺炎とは「マイコプラズマ肺炎菌(Mycoplasma pneumoniae)」に感染することで発症する肺炎です。感染すること自体は珍しいものではなく、また重症化することも少なかったため、あまり注目されることのなかった感染症でした。

しかし2023年の後半になり中国で子供への感染が急激に広がったこと、そしてインフルエンザや新型コロナ(COVID-19)へ同時感染した場合の重症化リスクが知られるようになり、関心が高まっています。
マイコプラズマ肺炎菌については抗生物質が効かない耐性菌の拡大が確認されており、感染拡大によって生じる耐性菌の変異により現在よりも強毒化するリスクも懸念されています。

耐性菌の存在により治療が困難とされる中で、アメリカ国立衛生研究所の一部門である国立医学図書館にティーツリーオイルによるマイコプラズマ肺炎菌を不活性化しその増殖を抑える効果があることを示唆するデータが見つかりました。
このデータによりますと、ティーツリーオイルによるマイコプラズマ肺炎菌の最小発育阻止濃度 (MIC)は0.006%であることが確認され、この結果、「マイコプラズマ肺炎感染症の場合、うがい薬や吸入にティーツリーオイルを使用することは非常に有望であると思われる」と結論付けられました。一方で、ティーツリーオイルのどの成分が具体的に作用したのかについては具体的には解明されていないとされています。

これについて専門家は、インフルエンザや新型コロナ、ヘルペスなどへの抗菌・抗ウィルス効果がいずれもティーツリーオイルの主要抗菌成分であるテルピネン4オールに起因することから、マイコプラズマ肺炎菌に対してもこの成分による効果であることを推測することが妥当であるとしています。
この場合、テルピネン4オール成分を強化した抗菌エッセンシャルオイル『メディフレグランス』のティーツリーオイルがより有効かもしれません。

年末年始や中国の春節(旧正月)による人の移動の増加でマイコプラズマ肺炎の日本国内への感染拡大が懸念されていますが、ティーツリーオイルの空間への拡散により感染予防や改善対策が期待できそうです。

▽参考資料(National Library of Medicine)
Effect of Australian tea tree oil on the viability of the wall-less bacterium Mycoplasma pneumoniae

【体験談・レシピ】アリの大集団が侵入してきたので、アロマスプレーで追い返した話


実はあまり知られていないのですが、オーストラリアにはすごく多くの、そして多くの種類のアリがいます。
彼らの中には地面に巣穴を掘る種類もいますが、壁や床、モノの隙間に巣を作る種類もあって、特に後者は餌と住み家を求めて頻繁に家の中に侵入してくるのです。

こうした侵入は春から初夏に増えるのですが、まさに今日がその日でした。自宅の窓枠にある水抜き用の穴から家の中に、アリの大集団が侵入してきたのです。
普通なら殺虫祭を利用するのでしょうが、この方法は大量虐殺のようで気持ちのいいものではありません。なので、殺すことなく「自主的に帰ってもらおう!」ということで作ったスプレーがこちら。

<レシピ>
レモンマートルオイル:5%
レモンティーツリーオイル: 3%
ペパーミントオイル:2%
アルコール:90%

これらを容器に詰めてよく混ぜ合わせ、スプレーで使用します。レモンマートルもレモンティーツリーも、そしてペパーミントもその成分はアリが嫌う成分です。
余談ですが、このレシピは虫よけに似た構成になっていますが、レモンマートルはアリやコバエにはとても効果的なのですが、何故か蚊にはあまり効果はないようです。

で、このスプレーを内側からアリに向けて使用します。
「内側」というのはアリの出入り口に対しての話。自主的に帰ってもらうのですから、出入り口側を先にスプレーしてはいけません。アリの列をよく観察して、侵入先の末端から追い返すように、ゆっくりと時間をかけてスプレーするのです。このスプレーは殺虫剤ではないので、アリにかかっても死に至ることはないようです。
このとき、アリは列を乱して一気に出入り口の方向に向かって走り始めますので、そのまましばらく放置しましょう。時々、方向を間違えるアリもいますので、その時はスプレーを使って出入り口の方向にガイドすると良いでしょう。
過去に一度、間違って外側から先にスプレーしてしまい、逃げ場を失ったアリが屋内に大量に入り込んできたことがありましたので、注意してください。

今日の場合、スプレーをしてから30分後に侵入事件の現場に戻ると侵入者たちは撤収を終えていました。現場には死骸もありません。無事成功です。

なお、スプレーの効果の持続時間ですが、その後全く戻ってこなかったり、3日ほどで戻ってきたりとバラバラですので、あまり長期間の効果持続は期待できないかもしれません。しかし、作ったスプレーはアルコールたっぷりで腐敗する心配はありませんので、ちょっと多めに作っておいて、小さな侵入事件があった時などに、現場周辺でこまめに使用すると良いと思います。

【後日談】
今度は屋外に置いたゴミ箱に、前回の10倍以上と思えるアリの大規模侵入事件が発生。記事にあるスプレーが残っていたので、直接ゴミ箱の中に散布しました。結果、3時間後にはアリの完全撤退が完了していました。
簡単レシピではありますが、なかなか優秀な結果です。

ティーツリーを使ったフットオイルで冬場の水虫予防


意外にも冬にも増えるのが水虫。水虫の原因は白癬菌と呼ばれるカビの一種です。
カビなので梅雨時期や夏の汗ばむ時期のほうが多そうなイメージなのですが、実は冬にも厚手のソックスやブーツなどを長い時間着用することが多いこともあって、白癬菌が増殖しやすくなるのです。寒さで帰宅後に裸足になる時間が少ないことも影響しているのでしょうか。
こんな時に活用できるのがティーツリーオイルを活用したフットオイルです。

研究データによると、水虫菌(白癬菌)の増殖を抑えるために必要なティーツリーオイルの濃度はわずか0.1%。(カビ・真菌に対するティーツリーオイルの抗菌濃度の一覧
汗で流されたり、希釈にムラがあること考慮しても、ティーツリーオイルの濃度が1%のフットオイルを作ったとすれば、その抗菌力の上では全く問題のない濃度と言えるでしょう。

使い方はとても簡単で、出勤時の靴下を履く前に足の指周囲に塗布しておくだけ。ティーツリーオイルには揮発性がありますので、履いているだけで同時に靴の中にも拡散しますから、靴の中の水虫菌対策にも効果が期待できます。
嬉しいのは同時に足のニオイの原因となる雑菌の増殖抑制効果があること。これにより、靴や足の消臭とニオイ予防にも効果が発揮されることになります。
さらに、入浴後の就寝時にフットマッサージオイルを兼ねて使用すれば水虫や爪水虫予防にも効果が期待できます。

フットオイルの作り方は簡単で、ティーツリーオイルマカデミアナッツやアーモンドオイルで100倍に希釈するだけ。100mlのキャリアオイルにスポイトで計量した1mlのティーツリーオイルを混ぜればOKです(この場合の濃度は正確には0.99%ですが、問題のない誤差の範囲です)。
もし、自作が面倒な方はアーモンドオイルを使った1%希釈オイルの利用がおすすめです。

ティーツリーオイルを活用して手軽に快適なフットケアを実現しましょう。

ティーツリーオイルによりインフルエンザウィルスを死滅させ、感染抑制させる効果について


2022年6月にイタリアのローマ・サピエンツァ大学やイタリア国立衛生研究所国立医薬品評価センターなどの共同研究により、ティーツリーオイルを含む複数のエッセンシャルオイルで、オイルを空間に拡散することでH1N1型のインフルエンザウィルスに対して優れた抗ウィルス作用があることが確認されました。

実験はティーツリーやベルガモット、ユーカリ・グロブルスなど、複数の種類のエッセンシャルオイルが用いられ、それぞれウィルスをインキュベーター内にて37°Cで30分間エッセンシャルオイルを含む蒸気に曝露することによって評価します。曝露を経たウィルスを細胞に置き、その経過を観察します。
その結果、ティーツリー、およびベルガモットに暴露されたウィルスは細胞変性効果(CPE・感染により細胞を変化させたり死滅させたるする効果)は検出されませんでした。これはつまり暴露によりウィルスが死滅し、感染能力を持たなかったとこを意味します。同時に細胞毒性を示すことなく、細胞への影響を与えることがないことも確認されました。
ユーカリオイルについては細胞変性効果を78%低減して大幅に抑制する効果が見られたものの、感染そのものを阻止することはできませんでした。その他のオイルでは全く抗ウィルス効果を示さないものもありました。

イタリアでの研究ということで、この研究ではイタリア産であるベルガモットオイルへの評価が強調されていますが、比較対象として利用されたティーツリーオイルが同様に大変強い抗ウィルス効果を示している事に私達は注目しています。

ティーツリーファームズには「ティーツリーオイルをディフューザーや加湿器で屋内に拡散することでインフルエンザ感染しなかった」といったお客様よりのメッセージがしばしば届きますが、この研究結果からティーツリーオイルを空間に拡散することで、実際にインフルエンザウィルスを死滅させ、感染抑制させる事ができる可能性があることが裏付けられたと考えられます。

この論文の原文はこちら
Ultrastructural Damages to H1N1 Influenza Virus Caused by Vapor Essential Oils
https://iris.uniroma1.it/retrieve/e383532e-db48-15e8-e053-a505fe0a3de9/Madia_Ultrastructural-damages_2022.pdf